技術者の秘密基地
2026.08.19
SOLUTION
10mm角から50mm超、最大7,400Wまで対応
サーマルマネジメントとCTEミスマッチに起因する反り・応力を実装環境下で再現し、設計判断を加速

大面積・高発熱密度化するパッケージ開発を加速

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“冷やす”だけではない、先端パッケージ評価の新たな課題

AIの急速な発展と普及により、HPCやデータセンターにおける半導体パッケージングは、かつてないスピードで進化を遂げています。
微細配線化、チップレット化、2.5D、2.XD、3D積層と限られた面積かつ更なる大面積の中に高機能を集積する一方で、発熱は“局所的かつ高密度”へと急激にシフトしています。

その結果、サーマルマネジメントは単なる冷却設計にとどまらず、CTEミスマッチによる応力、Warpage(反り)、界面信頼性といった複合課題と密接に関係するようになりました。

現状でもAI・HPCシステムにおける消費電力のうち、40~50%が冷却に費やされているとも言われており、「どれだけ冷やせるか」ではなく、「どの条件で何が起きるかを正しく評価できるか」が、設計競争力を左右してくると予想されます。

Advanced packages for High-Performance Computing (HPC)

パッケージング工程におけるWarpage(反り)の発生はどこで生まれるのか

実際の稼働条件下で、Warpage(反り)、応力はどこで生まれるのかを、下記の例でみていきます。

 

半導体後工程パッケージングによる基板の反り

パッケージング工程におけるWarpage(反り)の発生は、パッケージ基板(例えばエポキシ樹脂)の熱膨張率CTEは10~20ppm、シリコンのCTEは2.5ppm。この違いによりアンダーフィル等で固定化する際に起こります。

発生したWarpageは発熱時に元に戻り、また冷却後Warpageが発生します。これがデバイス上で繰り返されます。

Warpage測定例

TTV10(※後述)におけるPCB基板の反り(実測値) Stifferner Ring無し

60×60mm基板における対角での反り160μm

 

パワー半導体においても同様に、各種材料のCTEミスマッチからくる剥離、クラックは大きな課題となっています。

AI・HPCの進化で高まるWarpage評価の重要性

AI・HPCの進化により、単一ダイの限界を超えるため、Core、I/O、HBM(積層DRAM)を統合したチップレット構造が主流となり、パッケージングは大面積化・高発熱化しています。これに伴い、温度分布や材料差に起因するWarpageや接合部への負荷が増大し、熱設計および信頼性評価の重要性が一層高まっています。

一方で、これらの開発・検証プロセスにおいて、実デバイスを用いた評価には多大なリードタイムとコストが伴い、設計初期段階での検証が難しいという課題があります。

特に、数kWクラスの発熱や大面積パッケージングにおけるWarpage評価、設計は、従来手法では困難になりつつあります。

TTV(Thermal Test Vehicle)による、発熱やCTEミスマッチを考慮した実環境に近い評価

そこで、設計・開発段階から、発熱やCTEミスマッチを考慮した実環境に近い評価を可能とする手法として、TTV(Thermal Test Vehicle)が世界中で注目されています。

ドイツNanotest社では、これまでTTV5(9.8×9.8mm²)、TTV10(24.9×24.9mm²)を開発・提供してきましたが、近年の大面積化ニーズの高まりを受け、新たにTTV16(39.9×39.9mm²)およびTTV200(52.5×50.0mm²)をリリースしました。

TTV16はIntel社のCPU「Sapphire Rapids」を、TTV200はNVIDIA社のGPU「B200」をモデルとしたレイアウト設計、発熱密度を実現し、次世代パッケージングに求められる熱・信頼性評価に対応します。

Off-the-Shelf(既製品) Thermal Test Vehicles (TTV)

TTV10

・Chip size: 24.9 × 24.9 mm²

・16 Temperature sensors (RTDs)

・4 Independent heater zones

・Total package power: 2000 W

TTV16

・Chip size: 39.9 × 39.9mm²

・56 Temperature sensors (RTDs)

・24 Independent heater zones

・Total package power: 5000 W

TTV200

Control System 

・パワーサプライユニット 1~48

・PC制御内蔵、データ解析ソフト

 温度計測、可視化

 自動パワーサイクル設定

 PSUコントロール

 データ解析

薄膜材料の応力・粘弾性評価の重要性

TTVによる熱・構造評価に加え、実際のパッケージ信頼性を左右する要因として、発熱に伴う応力挙動の理解が不可欠です。

特に、パッケージ工程における樹脂の硬化挙動やCTEミスマッチに起因する応力発生は、最終製品の反りや接合信頼性に大きく影響します。この段階で発生した応力は、最終製品の信頼性を左右する重要な要因となります。

しかし、100μm以下の薄膜材料においては、従来の評価手法では実使用環境や工程中の挙動を十分に再現できないケースが多く見られます。

以下の記事では、薄膜材料を実使用環境に近い状態で評価可能な「しずか」を用いた、空間拘束下でのレオロジー評価について紹介します。

HPCパッケージ時代に求められる薄膜状態での空間拘束レオロジー評価

Thermal Interface Material Analyzer TIMA®5

Thermal Interface Material Analyzer TIMA®5は、TIMなど熱伝導材料の界面熱抵抗率(mm²・K/W)、熱抵抗率(mm²・K/W)、熱伝導率(W/m・K)が測定可能な装置です。

 特徴

・ASTM D5470に完全準拠

・より正確な界面熱抵抗率の算出が可能

・サンプル厚み1μm~、荷重±1N~自由に制御、モニター

・ポンプアウト現象などに対応した信頼性、寿命試験などが行えるサイクリングコントロール機能

ゲル、シートなどの放熱材料(TIM)の厚み、圧力制御を行い、さらにサイクル試験を行うことでの電子部品の熱収縮におけるギャップ変化から起こるポンプアウトなどの現象を再現し測定することが可能です

・豊富なテストヘッド

□10~25.4㎜ φ13~25.4㎜ 銅とアルミの両方をご用意

・実物のIC回路と同形状チップでの発熱、温度計測を実現したTTVチップを用いて放熱特性評価が可能なTTV(Thermal Test Vehicles)システム

 

 
 
 
 

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