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2025.03.06
CASESTUDY
テストコーター 印刷、塗工事例②

基材(塗工紙、フィルムなど)によるグラビア印刷適性の違いをテーブルテストで可視化

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グラビア印刷において、基材(塗工紙、フィルムなど)への印刷適性は印刷品質を左右する重要な要素の一つです。
しかし、従来の方法では、印刷適性を評価するために時間とコストがかかる生産機を使用する必要がありました。
今回は、異なる塗工紙を用いて、グラビア印刷時の転写状態の違いを評価しました。グラビア印刷機能を備えた卓上テストコーターを用いることで、枚葉でのグラビア印刷適正試験が可能となりました。

バーコーターでは再現できない“グラビア印刷適性”を卓上で評価する方法

従来、均一膜を塗工するテーブルテストでは、バーコーターが広く使用されています。(関連記事:バーコーターとは?使い方や塗工のコツを公開

しかし、バーコーターによる塗工は、グラビア印刷での方法(後計量、前計量など)とは異なるため、実際の印刷工程で起こる現象を再現しにくいという課題があります。(前計量、後計量については、ウェットコーティングの種類をご覧ください)

 

グラビア印刷適性を評価するには、生産機での試験が必要とされるケースもあります。 しかし、塗工紙やフィルムを製造・開発している多くの企業では、生産機を保有していない場合が一般的です。

また、生産機による試験は、

・準備に時間がかかる

・インキや基材を大量に消費する

・コストが大きくなりやすい

といった負担も伴い、手軽に評価を行うには不向きです。

 

そこで松尾産業では、グラビア印刷機能を備えた卓上テストコーター、Kプリンティングプルーファーを活用し、少量のインキ、枚葉基材でグラビア印刷適性の評価を行いました。

塗工紙の種類による印刷適性の違いを可視化した事例をご紹介します。

実験内容

試験機:卓上印刷、塗工試験機 Kプリンティングプルーファー

    ※グラビア、バーコーターの2種類、ヘッドを付け替えて実験実施

紙:塗工紙(印刷適正の良い紙と悪い紙)

インク:水性グラビアインキ

塗工スピード:約30m/min

実験結果

バーコーターでの塗工結果 

 

バーコーターでの塗工は、いずれの紙もきれいに塗布されてしまい違いを見ることができませんでした。

・バーコーター  Kバー/番手No.1(ウェット膜厚6μm)

 

グラビア印刷での塗工結果(Kプリンティングプルーファー使用)

 

対してグラビアでの印刷は、印刷適正の悪い紙は良い紙と比較して印刷抜けが多く、印刷適正の違いが再現されました。

・グラビア 

 版仕様:175Lpi 

 版深(μm):35,30,25,20,15,5

使用した卓上テストコーター(グラビア印刷):Kプリンティングプルーファー

生産機を使用せずに、枚葉で塗工紙の印刷適性を評価することができ、開発効率の大幅な向上に貢献します。

バーコーター、グラビア印刷、フレキソ印刷、アプリケーター、ラミネートの試験がヘッドの交換で可能。

 

・液体インキを使っている方や製造されている方にとって最適な装置です。

・コンパクトサイズ 400×500㎜

・印刷スピード Max40m/min

・実機シリンダーと同じ方法で作製された電子彫刻版プレートは簡単に交換することができます。

・印圧やドクターブレードのセッティングがマイクロメーターで微調整することができます。

・紙、フィルム、金属箔など、どんなフレキシブルな塗布物でも印刷やラミネートができます。

・2種類以上のインキを同時に印刷して比較することができ、重ね刷りの為の位置合わせができます。

・少量のインキで試験ができる為、高価な材料の無駄使いを減らすことができます。

 

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Kプリンティングプルーファー

 

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卓上グラビア印刷試験機|高速グラビアプルーファー GP100

印刷速度は最高100m/min!グラビア印刷で使用するインキの高品質な印刷見本を一瞬にして作製。

 

・最高印刷速度100m/minのスピード。

・品質管理、印刷適性試験、コンピューターカラーマッチングなど、研究開発に最適です。

・実機のシリンダーと同じ方法で作製された電子彫刻版プレートを採用しています。

・印圧、ドクター圧はエアで制御します。

・サーボドライブとエア圧による操作。洗浄も操作簡単です。

 

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卓上グラビア印刷試験機 高速グラビアプルーファー GP100

 

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