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2023.09.29
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ガラス繊維プリプレグや炭素繊維プリプレグなどシートのままで樹脂硬化時間を自動測定。 材料開発のスピードアップやコスト低減、測定基準統一化で品質管理でも活用。

新型ゲルタイム測定装置「しずか」販売開始

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 松尾産業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長 松尾 尚樹 以下、松尾産業)は、シートのままで樹脂硬化時間を自動測定するゲルタイム測定装置「しずか」(※以下「しずか」)の販売を開始したことをお知らせします。

松尾産業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長 松尾 尚樹 以下、松尾産業)は、シートのままで樹脂硬化時間を自動測定するゲルタイム測定装置「しずか」(※以下「しずか」)の販売を開始したことをお知らせします。

「しずか」は人の手による樹脂硬化時間の測定を自動化したゲルタイム測定装置「まどか」(※以下「まどか」)の新型装置として、松尾産業がマーケティング、株式会社サイバー(本社:愛媛県新居浜市、代表取締役社長 河端 和行 以下、サイバー)が製品開発を行い販売開始しました。

「しずか」はこれまで難しいとされてきた、極薄プリプレグの樹脂硬化時間の測定を実現しました。プリプレグシートは最終製品の軽量化や薄型に伴い、近年では10μm以下という極薄のものが登場し、樹脂含有量の少なさから従来測定方法が使用できず、ゲルタイムの測定が難しい状況でした。「しずか」はシートのまま測定することで10μmの 極薄プリプレグから厚みのある材料まで測定が可能です。また、これまで確立されてこなかったカーボンプリプレグのゲルタイム測定にも対応しています。材料開発のスピードアップやコスト低減、自動化による測定基準統一化で品質管理での活用も期待されます。

ゲルタイム測定装置「しずか」
詳しくはこちら≫https://www.matsuo-sangyo.co.jp/products/gel-time-tester/

プリプレグシートのゲルタイム測定
動画はこちら≫https://youtu.be/jd6f2w2V2mk

開発の背景

ゲルタイム測定装置「しずか」は、人の手による樹脂硬化時間の測定を自動化したゲルタイム測定装置「まどか」のユーザの声から誕生しました。「まどか」はさまざまな樹脂のゲルタイム測定が可能で、研究開発や品質管理用途でさまざまな業界に導入実績があり、中でもプリプレグメーカーから多くの引き合いを頂いていました。

プリプレグはガラス布に樹脂を含浸させて半硬化状態まで硬化させた樹脂シートで、プリント基板の薄型化に重要な役割を担っています。これらは、スマートフォンやパソコンなどの電子機器、自動車やIoTデバイス、AI技術などに不可欠なもので、今後さらなる需要拡大が見込まれています。最終製品の軽量化や省エネルギー化に伴い、薄く、軽くすることが求められ、プリプレグの厚みも従来50μm~100μm程度あったものが10μm以下という極薄に進化してきました。従来は人の手で揉み込むことにより樹脂部分を取り出す“粉出し”でゲルタイムを測定していました。しかし、10μm以下という薄さでは含有樹脂の量も少なく粉出しができず、極薄プリプレグのゲルタイムの計測が難しい状況でした。

多くの製造メーカーが同様の課題を抱えており、松尾産業はサイバーと共に、極薄プリプレグのゲルタイムが測定できる装置の開発を2018年にスタートさせました。当初は極薄プリプレグから粉出しする装置を模索するも人の手以上の効果は見込めず、シート状のプリプレグをそのまま測定するコンセプトが誕生しました。その後まどかの機構を応用する形で試作機の製作を開始し、まどかの特徴である2軸偏心の微細な動きは樹脂を混ぜることには効果的でしたが、シートの測定には不向きであり試行錯誤の末1軸で円運動する機構に辿り着きました。しかし、極薄プレプレグ10μmを測定するのは大きな壁であり、当初は4~5枚程極薄シートを重ねることで計測できる状態でした。シートをそのまま測定するコンセプトに向け「しずか」の改良を重ね、1枚でも10μmのゲルタイムが測定できる装置を実現しました。6年の歳月をかけて開発を行い、これまで確立されていなかったプリプレグのゲルタイム測定装置の上市に至りました。

まどか
自動硬化時間測定装置 まどか
詳しくはこちら≫https://www.matsuo-sangyo.co.jp/products/madoka/

【新型】ゲルタイム測定装置 しずか

担当者のコメント 

ガラス繊維プリプレグの粉出しは大変な作業であり、粉出しせずにシートのままで測定可能な「しずか」が完成し大変嬉しく思っております。「しずか」の開発はGFRPプリプレグシートのゲルタイム測定としてスタートしましたが、CFRP・炭素繊維プリプレグでもゲルタイム測定のご要望を頂き、シートのままでの測定を実現しました。撹拌トルク法では難しかった高充填フィラー入り材料や嫌気性材料の測定もできるので、今まで測定できずにお困りだったお客様に提案したいと考えています。操作も簡単ですので、品質管理用途でもお使いいただけ、お客様に喜んで頂ける装置と確信しています。新横浜駅からすぐのデモルームで実際に材料を持ち込んでのテストも実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

アドバンスドテクノ事業部 石田

【製品概要】新型ゲルタイム測定装置Direct Sheet Analyzer しずか

これまで測定が難しかった、極薄プリプレグシート・炭素繊維プリプレグシートなどが 、シート状のままでゲルタイム測定可能です。もちろん液・粉の測定も可能です。
【新型】ゲルタイム測定装置しずかの外観

測定原理

さまざまな樹脂のゲルタイム測定が可能

ガラス繊維プリプレグ/ 炭素繊維プリプレグ(カーボンプリプレグ) /GFRP/ CFRP/ RCC(樹脂付銅箔)/ 熱硬化性樹脂 /2液硬化型樹脂 /高充填フィラー入り樹脂/ 嫌気性材料/ ゼリー状材料

特長

  • シート状のものを直接測定 極薄プリプレグの粉出し不要
    PCB 用プリプレグ、樹脂被覆銅(RCC)、カーボンプリプレグなどを直接測定できます。
  • 薄物から厚物まで1 枚で測定
    10um 極薄プリプレグから厚みのある不織布まで対応します。
  • 攪拌トルク法では難しかった粉体&液体サンプルの測定
    高充填フィラー入りサンプル、嫌気性サンプル、ゼリー状サンプルなど幅広く対応します。
  • 硬化挙動をグラフで可視化
    測定した応力から、変化率、粘度、位相差、せん断性率などを計算しグラフ化します。
  • 流体の粘弾性測定
    硬化しないサンプルなど非ニュートン流体のレオロジー測定もできます。

概略仕様

  • 型式     SZK型
  • 熱板温度設定 室温~  240℃
  • 連続測定時間 3,600 秒(1 時間)
  • 装置外形寸法 410mm(W)×630mm(H)×390mm(D)
  • 装置重量   約42kg
  • 電源電圧   AC100V±10% 50/60Hz 3A MAX
  • 消費電力   300W 以下

※仕様につきましては予告なく変更となる場合があります。

応力、粘度、位相データの確認ができます

【初展示】フィルムテックJAPAN 高機能フィルム展にて初展示・デモを実施します

2023年10月4日(水)より開催される「フィルムテックJAPAN 高機能フィルム展」では、新型ゲルタイム測定装置「しずか」を初めて展示、公開デモも実施します。その他、当社のウェットコーティングソリューション、熱ソリューションを実現する各種試験機や装置も出展します。

【フィルムテックJAPAN 高機能フィルム展】
開催期間2023年10月4日(水)〜6日(金)10:00〜18:00(最終日のみ17:00終了)

会場・展示場所:幕張メッセ ホール2 小間番号13ー37

出展社情報詳細はこちら≫https://www.matsuo-sangyo.co.jp/innovation/filmtech2023/

アドバンスドテクノ事業部について

アドバンスドテクノ事業部は、次世代加工技術や医療機器に利用される光学デバイスや各種測定機器、印刷試験機の販売など最先端分野で活動しています。半導体、樹脂素材、プリンテッドエレクトロニクスなど、さまざまな業界の研究開発に活用できる試験機、装置を取り揃えています。新横浜駅から5分のデモルームでは材料を持ち込んで、各種機器を操作体験いただき最適な解決策をご提案します。
デモルーム

デモルームに関するお問い合わせ

〒222-0033 横浜市港北区新横浜2丁目3番8号KDX新横浜ビル1階

アクセス: 横浜線 新横浜駅北口より 徒歩5分

https://www.matsuo-sangyo.co.jp/contact/contact-demo-request/

製品に関するお問い合わせ

アドバンスドテクノ事業部:担当 石田

https://www.matsuo-sangyo.co.jp/contact/contact-advanced-technology/

松尾産業について

松尾産業は、自動車部品や国内で高いシェアを誇る光輝顔料を中心に専門性の高い原材料や、研究開発装置などを取扱う商社です。創業から80年以上製造業に伴走し、ものづくりの将来を見据えた製品を提供してきました。一方で、スタートアップが持つ柔軟な発想やテクノロジーとの連携、開発における共創や国内外の隠れた技術や素材を発掘、インキュベーションによる価値創造の取り組みも加速させています。「Connecting the Peaks」をスローガンにモノづくりを知る当社だからこそできる、産業や業界、従来の壁を越えた英知をつなぎ、製造業の課題解決、価値創造の実現を目指します。