INNOVATION

2023.06.25
CASESTUDY / GREEN CHEMISTRY
【サステナブルシリーズ_No.1】

モノマテリアルとは?サステナブルな社会を実現する新しい素材の開発

シェアする

環境に優しいサステナブルマテリアルの普及が加速している中、モノマテリアルの開発が進んでいます。
モノマテリアルとは?メリットや課題を解説します。

環境に優しいサステナブルマテリアルの普及が加速

地球温暖化や気候変動などの環境問題が世界中で深刻化しています。

これらの問題を解決するために、従来の機能性を重視した製品・商品開発に加えて、環境への負荷を軽減する製品やサービス、製造方法(電力、エネルギー負荷軽減、溶剤系から水系への変更など)の開発が求められています。

現在、欧米を中心にアセアン諸国などに輸出する製品についても、プラスチック製品に関して環境配慮していない商品(リサイクルが不可、素材が化石燃料由来であるなど)に課税される動きが進んでおります。
国内においても2022年4月より、プラスチックの資源循環の取組を促進するための措置を盛り込んだ「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されました。

参考:環境省特設サイト https://plastic-circulation.env.go.jp/

その中で、企業は環境に配慮したサステナブルマテリアルを提供することが求められています。
サステナブルマテリアルは「持続可能な(Sustainable)」「素材(material)」、つまり環境に配慮して作られた素材のことで、リサイクルが容易、再生可能資源を使用しているなどの特徴があります。
サステナブルマテリアルの一つにモノマテリアルがあり、サステナブルな社会を実現するために今後ますます注目されると考えられます。

モノマテリアルとは?

モノマテリアルとは、「ひとつの、唯一の(mono)」「原料、素材(material)」といった意味があり、製品が単一の原料や素材でできていることをいいます。
製品を単一素材から構成することで素材ごとに分離する必要が無くなるため、リサイクルが容易になります。
反対に、複数の素材でできた製品をマルチマテリアルといいます。

 

モノマテリアルのメリット

  • リサイクルが容易になる

    マルチマテリアルは異なる複数の素材で構成されているため、素材ごとに分離してリサイクル処理を行う必要があることからリサイクルが難しいとされています。一方、モノマテリアルで構成された製品の場合、素材ごとに分離する必要がなくなるためリサイクルが容易になります。
    また、製品をリサイクルする際に素材の混合を防ぐことで、リサイクル品としての品質を向上させることができます。
    例えば、湿気を嫌うようなスナック類などの包装袋では、フィルムの内側をアルミ蒸着して水蒸気バリア性を持たせていますが、水蒸気バリア性を維持したままアルミを外側と同じ材料にできればリサイクルが可能になります。

 

  • 環境問題の解決

    モノマテリアルは、マルチマテリアルに比べてリサイクルが容易なため、プラスチックごみの削減につながります。
    プラスチックごみは海洋汚染や地球温暖化などさまざまな環境問題の原因となっているため、モノマテリアルの普及はこれらの環境問題の解決につながることが期待されています。
    また、モノマテリアル化により使用する素材の量を削減することで、化石燃料の採掘や輸送に伴う環境負荷、CO2排出量などを軽減することが期待されます。

身の回りのリサイクルされている製品

私たちの身の回りでリサイクルされているものはたくさんあります。
・ペットボトル
・紙製容器包装
・金属製の缶(スチール缶、アルミ缶)
・ガラス瓶 など

これらの製品はおおよそ単一の素材で作られておりリサイクルが容易です。

モノマテリアル包材とマルチマテリアル包材

従来のマルチマテリアル構成

マルチマテリアル構成の包材は、一例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン(PP)など複数のプラスチック、アルミニウム(金属)、印刷インキなどの素材で作られています。

これらの素材は、それぞれ異なる機能を持っています。例えば、PETは耐熱性に優れており、PPは耐薬品性や耐摩耗性、アルミニウムは水蒸気バリア性に優れています。マルチマテリアル包材では、これらの素材を組み合わせることで、様々な用途に対応できる包材を製造することができます。

 

モノマテリアル構成

一方、モノマテリアル構成の包材は、PPなど単一の素材で作られた包材です。

従来の包材は複数の素材を組み合わせて作られていますが、モノマテリアル包材はリサイクルしやすく環境に優しい包材として近年注目されており、脱インキなども含め、各企業において様々な研究開発や取り組みが行われています。

モノマテリアル化の課題

  • 素材の機能を維持することが困難

    製品を構成している素材はそれぞれ異なる機能を持っています。例えばPETは耐熱性や透明性、アルミ箔は酸素、水蒸気のバリア性や遮光性、PPは強度、耐熱性、耐薬品性などの異なる機能です。これらを組み合わせることで包材としての機能を発揮しています。
    このように従来のマルチマテリアルで実現していた機能を維持しながら、モノマテリアル包材を作ることが技術的に困難だったため課題となっていました。これを実現するには素材の研究開発と製造技術の向上が不可欠です。

 

  • モノマテリアル化に対応したリサイクル設備が整っていない

    モノマテリアル化は近年注目され始めたばかりであり、リサイクル設備の整備はまだ普及していません。
    しかし近年では、環境への意識の高まりから、モノマテリアル化された製品の需要が高まっており、今後モノマテリアル化に対応したリサイクル設備の導入が進んでいくことが期待されます。

 

このようなモノマテリアル化の課題を克服するために、素材の研究開発や製造技術の向上、リサイクル設備の整備など、さまざまな取り組みが行われています。モノマテリアルの普及により、プラスチックごみ問題の解決につながり、より持続可能な社会の実現につながることが期待されます。

モノマテリアルの研究開発を効率化するテストコーター

モノマテリアルの開発は、複雑で時間のかかる作業です。しかし、テストコーターを使用してモノマテリアルの開発を効率的に進めることが可能です。
テストコーターを使用することでモノマテリアルの印刷性能を客観的に評価でき、評価の結果を基にモノマテリアルの開発を進めることができます。さらに、従来課題となっていた

・生産機を使用するためラインを止めなければいけない
・テストには大量の材料が必要

などの問題が無くなります。

A4~A3シートのサンプル作成が可能 K303Sマルチコーター

K303Sマルチコーターでは、グラビア、フレキソ、ラミネート、バーコーター、アプリケーターがヘッドの交換で可能です。

1台でラミネート、グラビア印刷、印刷適正試験などのテストができます。新規材料開発、高機能フィルム開発にも最適です。

▼K303Sマルチコーターを使用したラミネート工程の動画はこちら▼

1m~数百mのサンプル作成に ロールtoロールテストコーター 

ラボ/パイロットコーターVCMLでは、1m~数百mのサンプル作成が可能です。

・生産機を止めることなく手軽にサンプルが作成できます。
・リバースグラビア/ナイフコーター/スロットダイ など
12種類以上の印刷、塗工方式でテストができ、簡単に塗工条件の検討や材料の選定が可能です。
・コンパクトな設計で場所を取りません。 本体標準サイズ – 2.5m(L) ×1.0m(W) × 1.8m(H)
・わずか数百ccの材料で印刷やコーティング試験ができます
・操作はタッチスクリーンで簡単に行えます。

 

製品に関するお問い合わせはこちら▼

 

新横浜駅から徒歩5分のデモルームにてテスト受付中!

K303Sマルチコーター、ロールtoロールテストコーターなどの試験、見学ができます。お気軽にお問い合わせください。

▼バーコーターがオンラインで手軽に購入できます。ウェット膜厚ごとに製品をラインナップ。印刷台、バー保管ラックなども販売。

 

 

関連記事

お問い合わせ先

松尾産業株式会社 アドバンスドテクノ事業部

E-mail: advanced-t@matsuo-sangyo.co.jp
TEL 045-471-3963 / FAX 045-471-4950
〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-3-8 KDX新横浜ビル1F