カーボンプリプレグに重要な品質管理
カーボンプリプレグの取り扱いには適切な品質管理を行うことが重要です。品質管理が不十分ですと、材料が劣化し製品の強度や性能を低下させる恐れがあります。
そのためには保管温度と期間の管理、ポットライフ(可使時間)の把握が重要です。
また、実際に使用する前にプリプレグの状態を確認することが必要です。
カーボンプリプレグのゲルタイム(硬化時間)測定

カーボンプリプレグ(炭素繊維プリプレグ)のゲルタイム測定は、樹脂の硬化時間を客観的に評価する指標となります。プリプレグを使用する前にゲルタイム測定を行うことで、製品の品質管理に貢献できます。
そこで、カーボンプリプレグシートのゲルタイムを簡単に測定できる装置が求められていました。
カーボンプリプレグなどシートのままで測定可能な新型ゲルタイム測定装置
新型ゲルタイム測定装置しずかは、炭素繊維プリプレグなど、これまで難しいとされてきたシート状でのゲルタイム測定を実現しました。さらに一定温度、昇温での測定が可能です。
カーボンプリプレグの測定事例
クロス材の測定
UD材(一方向)の測定
新型ゲルタイム測定装置 しずかでできること
・カーボンプリプレグなどシート状のままゲルタイムを測定。
従来のガラス繊維プリプレグのゲルタイム測定は「粉だし」と言って、Bステージ状態のプリプレグシートから樹脂の粉を取り出して測定していました。しかし、粉出しには時間と手間がかかるのと、近年の技術の進化により年々プリプレグシートが薄くなり、粉だしが困難になっていました。しずかは、シート状のままゲルタイム測定ができるため、従来の課題を解決します。
・様々な樹脂の測定が可能
クロス材(織物プリプレグ)、UD材(一方向タイプ)、トウプリプレグ
ガラス繊維プリプレグ、RCC(樹脂付銅箔)、SMC(Sheet Molding Compound)など
エポキシ、フェノール、不飽和ポリエステル、ウレタンなど
・温度条件として、一定温度、昇温での測定が可能
熱板温度を一定にした状態で試料を投入し測定することも、昇温させながら測定することも可能
・粉体& 液体サンプルの測定
高充填フィラー入りサンプル、嫌気性サンプル、ゼリー状サンプルなど幅広く対応
・硬化挙動をグラフで可視化
判定値(閾値)を設定し、ゲルタイムを自動計算します。
また、測定したせん断応力から、粘度、位相、せん断弾性率などを計算しグラフ化します。
樹脂のゲルタイム(硬化時間)測定を自動化するメリット
ゲルタイム測定の多くは人の手による測定ですが、手動ではなくゲルタイム測定装置を使用し自動化することで以下のようなメリットがあります。
・測定精度の向上
手動でゲルタイムを測定する場合、人間の判断に頼るため、測定精度にばらつきが生じる可能性があります。自動化することで測定を機械に任せることができるため、測定精度が向上します。
・熟練技術が不要
人の手で測定を行う場合、人的コストがかかる、測定の均一化が難しい、測定技術を習得するまでに膨大な時間が必要などの課題がありました。
新型ゲルタイム測定装置「しずか」は、判定基準をパラメーターで設定し自動測定を行うため、測定者が代わっても同じ結果が得られます。熟練技術がなくても再現性の良い結果を得ることができるため、測定者の手間を省くことができ、人手不足の解消にもつながります。
■ゲルタイム測定装置に新型が登場!ガラス繊維プリプレグ、炭素繊維プリプレグなどシートのままでゲルタイム測定が可能です

■樹脂の硬化時間(ゲルタイム)を自動で測定 ゲルタイム測定装置まどか

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