技術者の秘密基地
2026.09.04
SOLUTION

エポキシ接着剤を自動測定し、ゲルタイムの再現性を検証

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ゲルタイム測定で再現性が重要な理由

接着剤や封止材、熱硬化性樹脂の開発・品質管理では、ゲルタイム測定が硬化特性を評価する重要な指標として利用されています。

開発では配合変更による違いを比較し、品質管理ではロットごとの品質を確認するため、材料そのものの違いを正しく評価できることが重要です。

 

しかし、測定するたびに結果が変わってしまうと、それが材料による違いなのか、測定方法によるばらつきなのか判断できません。

そのため、開発や品質管理では、誰が測定しても同じ結果が得られる「再現性」が重要になります。

手動測定で発生しやすい課題

現在でも、ホットプレートと攪拌棒を用いた手動によるゲルタイム測定が行われている現場は少なくありません。

設備投資を抑えて手軽に実施できる一方で、次のような課題があります。

 

 ・担当者によって測定結果にばらつきが生じやすい

 ・微小な配合変更の影響を評価しにくい

 ・サンプル数が増えると測定工数が大きくなる

 ・ベテラン技術者の経験や勘に依存しやすい

 

特に近年は開発スピードの向上や技術者不足への対応が求められており、

「誰が測定しても同じ結果が得られること」と「効率よく評価できること」の重要性が高まっています。

手動測定で発生しやすいばらつきの原因

手動によるゲルタイム測定では、わずかな操作の違いが測定結果に影響する場合があります。

・攪拌速度 

 攪拌の速さや強さは人によって異なります。

・終点判断

 「糸を引く状態」、「流動性が失われた状態」など、終点の判断にはどうしても主観が入ります。

・温度管理

 ホットプレートへの試料投入タイミングや温度分布の影響を受ける場合があります。

 

そこで今回は、同じエポキシ樹脂を、ゲルタイム測定装置「まどか」を用いて測定した場合の再現性について検証してみました。

実験内容

今回は、同じエポキシ接着剤を同じ条件で5回連続測定して、ゲルタイム測定装置「まどか」での再現性を確認しました。

 

測定条件

 

サンプル

エポキシ接着剤

温度(℃)

120

自転(rpm)

100

公転(rpm)

40

Gap(mm)

0.3

閾値(THR=%)

50

サンプル量(ml)

0.3

 

※サンプル投入タイミングは、投入合図である3回目のブザーと同時としました。

測定結果

5回連続測定した結果は以下の通りです。

No.

ゲルタイム (秒)

1

562.0

2

561.5

3

557.2

4

558.4

5

558.8

 

 

ゲルタイム (秒)

平均

559.6

最大

562.0

最小

557.2

差(最大-最小)

4.8

 

今回の条件では、最大値と最小値の差は5秒以内となり、高い再現性を確認できました。

再現性の高いゲルタイム測定がもたらすメリット

再現性の高い測定は、測定結果が揃うだけではなく、開発や品質管理のさまざまな場面で役立ちます。

・開発の効率化

 微小な配合差を評価しやすくなります。

・品質管理の安定化

 ロット差の確認が容易になります。

・技術継承

 測定結果が担当者の経験に依存しにくくなります。

・データの客観性向上

 顧客への説明や品質保証資料として活用しやすくなります。

 

 

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