CFRPの用途
CFRPは、軽量で強度に優れた特性を備えているため、さまざまな分野で使用されています。1970年代にはゴルフクラブのシャフト、テニスラケット、釣竿などのスポーツ用品に使用されてきました。1990年代から航空機、自動車などの輸送機用途に拡大し、更に最近ではエネルギーやインフラ用途でも活用されており、CFRPの需要は高まり続けています。
主な用途は、以下のとおりです。
航空宇宙:航空機の構造部材やエンジン部品などに使用されています。
自動車:自動車のボディや部品などに使用されています。
スポーツ用品:ゴルフクラブやテニスラケット、釣り竿などのスポーツ用品に使用されています。
医療機器:人工関節や人工骨などの医療機器に使用されています。
建築:橋梁や建築物の補強材などに使用されています。
身近な事例としては、ボーイング787の機体やトヨタのレクサスLFAのボディなどでCFRPが利用されています。
また、近年では風力発電用ブレードへのCFRPの適用や次世代エネルギーとして期待される水素を貯蔵する水素タンクなどエネルギー分野やロケット、人工衛星などの宇宙分野での利用も注目されています。CFRPは、今後もさまざまな分野で使用が拡大していくことが期待されています。
CFRPの材料である炭素繊維は日系メーカーが約 7 割の製品供給を担う日本を代表する先端素材です。世界の炭素繊維の市場規模は今後もさらなる成⻑が見込まれており、より広範な普及を進めていくには生産コスト低減やCFRPリサイクルが課題となっています。