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2026.05.21
COLUMN / ADVANCED TECHNOLOGY

第7回 バーコーターは本当に膜厚が均一に塗れる?塗って測定してみた

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バーコーターの均一膜厚性

先生、バーコーターって“均一に塗りやすい”っていうのは分かってきましたけど……

実際、どの程度ばらつきを抑えられるものなんですか?

はるきさん
コートン先生

そうだね。確かにバーコーターは均一な膜を作りやすい方法なんだよ。

だけど、こういう話は実際に試してみるのが一番わかりやすいね。はるきさん、実際に塗ってみたらどうかな?

なるほど!実験してみます!

はるきさん

ウェット40μm狙いのバーコーターで、フィルムにホームセンターで買ってきた塗料を塗って、

乾燥後の膜厚を何か所か測定してみました。 膜厚のバラつきはどうでしょう?

はるきさん

膜厚測定結果 (μm)

縦方向にⅠ〜Ⅳ、横方向に1〜3の測定位置を決めて、合計12箇所の膜厚を測定

 

1

2

3

7.1

7.8

6.8

6.8

7.3

6.7

7.8

7.4

7.4

7.9

7.3

7.9

 

コートン先生

いいね、きちんとデータが取れてるね。ちょっと整理してみようか。

今回の測定結果を見ると、膜厚の平均は7.4μmで、最小値が6.7μm、最大値が7.9μmだね。

つまり差は約1.2μmくらいとなる。髪の毛の太さが100µm位だから、1.2µmだとその1/100位のレベルの差だね。

ちなみに今回の測定には、分解能0.01μmの膜厚計を使っていて、表の数値は小数点第2位を四捨五入しているよ。

そんなに小さな差なんですね。ちょっと感動しました!

はるきさん

 

コートン先生

例えばこれを見てごらん。

膜厚が3~4μm程度違うだけで、見え方がこれくらい変わることがあるんだ。

ドライ膜厚の違いによる色の見え方

Dry膜厚による色の違い

えっ、こんなに違って見えるんですか!

同じ塗料なのに、結構印象が変わりますね。

はるきさん

コートン先生

そうなんだよ。

だから膜厚が均一に塗れていないと、場所によって色がまだらに見えることもあるんだ。

なるほど…均一に塗れるって、見た目にもすごく大事なんですね。

はるきさん
コートン先生

その通りだね。

今回みたいに1μmくらいの差で揃えられているというのは、バーコーターの均一性がよく分かる結果なんだよ。

このように均一に塗れるからこそ、研究開発の現場ではバーコーターがよく使われているんだよ。

なぜバーコーターは均一に塗れるの?

でも先生、どうしてバーコーターってこんなに均一に塗れるんですか?

はるきさん
コートン先生

そういうときは、バーコーターの仕組みを思い出してみると分かりやすいよ。 

そういえば以前教えてもらいました!

バーコーターの膜厚って、バーに巻いてあるワイヤーの直径で決まるんでしたよね?

はるきさん

参考:簡単に膜を塗る方法、「簡易塗工テスト」には何がある? ~バーコーター編~

バーコーターの仕組み

コートン先生

その通り!

ワイヤーと基材の間にできる隙間を通って塗工液が広がるから、ワイヤーの直径で塗れる量がほぼ決まるんだ。

しかもワイヤーの直径と巻きピッチは一定だから、幅方向にも比較的均一な塗膜ができるんだよ。

実際に測ってみると、ちゃんと理由があるって分かりますね!

はるきさん
コートン先生

そうだね。仕組みを知っていると、結果の見え方も変わってくるんだよ。

でも先生、今回みたいに均一に塗れるのは分かったんですけど…

狙った膜厚にするにはどうやって決めるんですか?

はるきさん
コートン先生

いいところに気がついたね。

バーコーターはワイヤーの番手で膜厚をコントロールするんだけど、実は塗布重量や比重も関係してくるんだよ。

そのあたりは次回まとめて見ていこうか。

 

キャラクター紹介

はるきさん

日々製造現場や研究室を飛び回りながら、「なぜ?」「どうして?」を口にして先生たちに質問をぶつける、好奇心旺盛でちょっとおっちょこちょいな新人研究者。

コートン先生 

長年、コーティングや印刷技術に携わってきたベテラン技術者。
穏やかな語り口と、理論と現場の両面に精通した深い知識で、若手たちの疑問に丁寧に答える頼れる先生。

 

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