リサイクル樹脂について
リサイクル樹脂とは、廃棄されたプラスチック製品を原料として新たに製造された樹脂です。リサイクル樹脂は従来の新品樹脂(バージン材)と比べて多くのメリットがあり、以下の理由から注目されています。
環境問題への意識の高まり
地球温暖化などの環境問題が深刻化する中、CO₂排出量単独第3位のインドが2070年までにカーボンニュートラル達成を宣言するなど、これまでに154ヵ国がカーボンニュートラル宣言をしており、環境に対する意識がこれまで以上に高まっています。
自動車業界においても、欧州ELV指令にて各自動車メーカー、ティア1も早急な再生材使用の対応を迫られていることから、リサイクル樹脂は大きな注目を浴びています。
原材料高騰、BCP対策
近年、ユーティリティーコスト上昇などの理由から、樹脂価格の高騰が続いており、より安価で供給可能なリソースを求める企業が増えています。
リサイクル樹脂は、環境に配慮した製品でありながら、バージン樹脂と比べて石油価格高騰の影響を受けにくく、コスト競争力が強くなります。
廃棄物処理の削減
プラスチックなどの廃棄物は、焼却や埋め立てなどで処理を行う方法が一般的ですが、これらの方法はコストがかかります。リサイクル樹脂は廃棄物から新たな製品を製造するため、環境の観点から廃棄物処理、また処理コストの双方を削減することができます。